こんにちは。はるです。
突然ですが、会食恐怖症って知っていますか?私が小学生の頃から抱えていた症状なのですが、大半の人は何それ?と思われるのではないでしょうか。
そこで、実際にその症状にかかっていた身から、会食恐怖症のリアルをお伝えしようと思います。
今では会食恐怖症を克服し、美味しい外食を楽しんでいます。

そんな私ですが、克服したのはついこの間で、それまでは約20年、この症状に苦しんできました。
是非この記事を読んで頂き、周りにはこういう症状で悩んでいる人もいるんだと知っていただきたい。もしかしたら、近くにいるあの人も実はこの悩みを抱えているかもしれない。そんな時に、一人でも二人でも、力になってくれる人が増えますように。
会食恐怖症の症状とは
会食恐怖症の症状は、書いた字のごとく会食に対して恐怖を感じる、具体的には誰かと一緒に食事をすることに対して強い不安感、緊張感を抱くというものです。
それによって対人関係や仕事などの社会生活、また日常生活においても支障が出てしまうこともあります。
発症のきっかけとしては主に3種類です。
①対人恐怖によるもの
②広場恐怖によるもの
③吐き気恐怖によるもの
これらがトリガーとなって発症します。
ということは大抵のところで書いてあるかと思います。
ここからはそれらのリアルの話です。実際会食恐怖症を抱えていた身から、具体的にどんな様子だったのか話をします。
人と食事をするのが嫌になる

誰かと食べる。それが嫌になってきます。前述の①対人恐怖によるものに該当しますね。どういうことかというと、誰かと食べるということを考えると不安感や恐怖感に襲われてしまいます。生物は恐怖に対面した時どうするか。逃げるんですね。いわゆる防衛本能ですね。
恐怖からは逃げたいのです。当然ですよね。誰だって不審者がいれば近寄らないですし、暗闇が怖いから明るい街灯の下を歩きます。
会食恐怖症は、その恐怖の対象が他人との食事なのです。他人と食べるのは苦しい。恐怖を感じる。それから逃げたいという防衛本能が働き、人と食事をするのが嫌になってきます。
”他人”と”一緒”に”食事”を考えると強い吐き気を感じる

前述③吐き気恐怖によるものに該当します。
例えば会社の飲み会があるよ。明日一緒にラーメン食べに行こうよ。
こういった誘いは、我々にとってはとても嫌な誘いです。誘ってもらえること自体は本当にありがたいのですが・・・
我慢して、最初は参加しようと思っても当日になると、「今日、飲み会か・・・」と朝から憂鬱です。そして時間が迫ってくるに連れ恐怖感と不安感、そして吐き気が襲ってきます。極度のストレスを感じているんですね。
そして、我慢して我慢して、会食の場に行き、いざ料理が目の前に来るとピークが訪れます。例えるなら、強盗に拳銃を突き付けられているようなものでしょうか。恐怖心と吐き気が強くなり、私の場合だとトイレに駆け込んで吐いて、その後具合が悪くて帰るか耐える選択をしていました。
そんな調子なので食べたり飲んだりすることができません。美味しそう!とか思わないんです。頭の中は逃げたいの一心でした。
「食べないの?」高確率で飛んでくるこの言葉。毎回「お腹空いてないんですよね」とお茶を濁してきました。言葉だけならまだましなのですが、「よそってあげるよ!」と自分の分を取り皿に取ってくれる人。ありがたいのですが、我々には地獄です。
こういったように、辛い経験を何回も繰り返しているうちに、思うだけで吐き気が襲ってくるようになります。吐き気の強さは、実際に嘔吐するレベルでした。乗り物酔いとかお酒を飲み過ぎた時とかの、抗えない吐き気のレベルですね。
私は飲み会とかなんか食べに行こうという言葉が怖くて、その会話に入ると吐き気が来るので早めに切り上げていました。この吐き気が、私にとっては一番辛い症状でした。毎日苦しくて吐くというのは、想像以上に辛いですよ。
他人と距離を置こうとする

逃げようとすると前述しました。最初は他人との食事から逃げます。そしてそれが悪化してくると、他人から逃げようとします。仲良くなれば誘われる機会が増えてしまうからです。私もそうでした。会社とかでも色々な人に仲良くしてもらっている半面で、プライベートでの関係は絶対に作りませんでした。作らなかった、というより作れませんでした。誘われるのが嫌で。恐くて。
そしてそれが常になってくると、どんどん周りと距離を空けていってしまい、気づけば友達もいない・・・なんてことも。その事実を認識していくと、次は自分は何て駄目なんだ・・・と自己肯定感が低下していき、最悪鬱を発症する人もいます。ちなみに私は発症しました。
外食が全くできなくなる

前述の②に該当します。食事をする場所が恐くなります。我々にとって、そこは苦しみの塊です。拷問施設なのです。
トラウマを抱える場所はありませんか?例えば、お化け屋敷とか、ジェットコースターとか。そのトラウマクラスの場所の対象が飲食店なのです。
飲食店のことを考えると具合が悪くなります。考えるだけで嘔吐したこともあります。テレビ番組をみているとよく飲食店の映像が放送されていると思いますが、それでさえ見ることができなくなりました。マンガですら見れなくなりました。見た瞬間吐き気がこみ上げてきます。
実感が湧かないという人は、自分の嫌いなもの、例えば虫とかが画面いっぱいに映って、なおかつアップでの映像が流れているような想像をして頂ければ。
考えるだけで具合が悪くなるので、飲食店に立ち寄ることすら拒むようになります。私は駐車場が限界でした。頑張って駐車場まで来たが、吐き気がして帰る。そのようなことを繰り返していました。
次回は会食恐怖症のマインド編
言葉で書くと、どうしても軽く見えてしまいますが、本当に辛い症状なのです。苦しみの最上級が毎日何度も襲ってきます。私は当時「死んだ方がましだ」と思う位にはなっていました。
成人男性が死を覚悟するぐらい辛い症状になる場合もある会食恐怖症。骨折みたいに時間があれば治る、とは絶対には言えません。肉体的ではなく心理的要因はとても繊細で難しいところです。悪い方向に転ぶと最悪の結果にもなりかねません。ご飯行けないだけで大げさじゃない?と思う人がいるかもしれませんが、本当にその可能性があるのです。私はそこまで追い詰められたからこそ、はっきりとそう言えます。
次回は、実際に会食の現場とか日常生活において、会食恐怖症だった私が、色々な場面で何を思っていたのかというマインドについて、詳しく説明していきます。会食恐怖症についての続きになります。是非ご覧ください。